第67回 甘建民先生の各種楽器
?好!暑さに負けず元気にしておったじゃろうか、ご存知アルフー老師じゃよ。今年は梅雨前線が途中で消滅するなど異例な梅雨ではあったが、いずれにしてもこの時期は楽器にとって大敵な湿度や気温と向き合わねばならんのう。練習後はクーラーのかかった部屋でスタンドに立てた状態で放置せずケースに片付けるようにし、温度の上がった車内に放置するのは言語道断、少しの時間でも持ち出しすることをお勧めするぞ。
さて、今回は関東地方に名器を所有したラスボス的大物がおるとの情報を得たため、キン斗雲の舳先を東に向け、目的地へと爆走したんじゃ〜!!今回降り立った場所は、東京都豊島区じゃ。かつて古墳があったことから「大塚」と呼ばれるようになったこの街に教室を開き、名器を所有しておるのは、二胡演奏家で講師の甘建民(かん けんみん)さんじゃ。二胡界の重鎮ということで、襟を正して教室のドアをノックすると、何とも穏やかなスマイルの甘さんが優しく出迎えてくれ、愛用の楽器について懇切丁寧に説明してくれたんじゃ〜(泣)!!
甘さんは安徽省出身で、高校時代から二胡を董文忠氏に師事し、1978年には安徽師範大学大学院に入学、二胡を専攻し李子賢氏に師事。1982年には安徽省二胡コンクールで受賞、同年大学を首席で卒業したということじゃ。その後、安徽省民族楽団に入団し、二胡ソリスト兼コンサートマスターを務めたという経歴があるんじゃよ。楽団の活動のほか、安徽省政府音楽芸術代表団メンバーに選ばれ、中国主要都市で演奏したり、ラジオやテレビの挿入曲を手がけるなど、各方面で活躍の後、1990年に来日。東京学芸大学音楽部にて作曲を学び、2000年からは本格的に日本での活動を始め、2003年には甘建民二胡学院をこの東京都豊島区大塚にて開校したということじゃ。
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