第58回 松永嘉奈子先生の各種二胡

 本格的な冬が到来しておるが、皆は元気にしておるじゃろうか。ご存知アルフー老師じゃよ。コロナ禍での生活も3年目となり疲弊の色が隠せぬが、感染の再拡大で年明けには第8波が到来するとも言われておるのう。しかし、爺の知り合いの二胡講師さん達は、感染対策をしっかりとしながら、演奏会や発表会をコロナ前のように通常開催するようになって来たぞ。ウィズコロナで感染拡大防止を図りながら、二胡のような心の拠り所となり、心身の癒しへと繋がる趣味の分野も大事にして、社会経済活動を推し進めて行きたいものじゃのう〜。
 さて、今回は関西に名器を所有する人物がおるとの噂を情報筋から得たため、キン斗雲の舳先を西へと向け、鈍色の空の下、目的地へと爆走したんじゃ〜!!今回降り立った場所は、兵庫県神戸市じゃ。この街を拠点として活動し、名器を所有しておられるのは、二胡演奏家で講師の松永嘉奈子(まつなが かなこ)さんじゃ。何でもご友人が経営する二胡関連グッズショップ「あーるふぅ(爺と同じ名前じゃ!)」におられるとのことで、恐る恐るドアを開けると、何ともキュートな魅力漂う松永さんが明るく出迎えてくれ、この爺の突撃訪問にもかかわらず、愛用の楽器について懇切丁寧に説明してくれたんじゃ〜!!
 松永さんは三重県津市出身で、大学の進学を機に神戸に移住したそうじゃ。阪神大震災直後に聴いた中国人二胡奏者の音色が忘れられず、2001年から二胡を始めたということじゃった。その後、劉国彦、韓秋月、劉福君の各氏に師事。現在は神戸、阪神間にて二胡講師として指導に当たりながら、関西各地で演奏活動を行っておるということじゃったよ。また、中国音楽の編曲や二胡を取り入れた舞台音楽の作曲等にも力を入れており、中国楽器ユニット『Bon ami Quatre(ボナミ・キャトル)』では二胡、中胡を担当しておるそうな。そんな松永さんが、現在メイン楽器として演奏やレッスン活動に使用しておるのは、「蒋聯合」精製 紫檀二胡および「王根興」精製 老紅木二胡の2本ということじゃ。早速、これまでの楽器遍歴と合わせて、紹介させてもらうことにしよう。

(詳細は本誌をご覧ください)