前号では「あなたは知っていますか? 草原のチェロ〜馬頭琴」と題して、モンゴル族の代表的な民族楽器、馬頭琴を特集しました。今回は、中国の人口の90%以上を占める漢民族の伝統的楽器、古琴(こきん/グーチン/G?qin)を取り上げます。
 琴(きん)、或いは七弦琴(しちげんきん)とも呼ばれる古琴は、3000年と言われる歴史の長さと、主に知識階級によって受け継がれたところから、異民族にルーツを持つ二胡、琵琶等の民族楽器とは一線を画す存在です。このように、広く人々に親しまれているとは言い難いため、なかなか取り上げることができずにいたのですが、前号で馬頭琴を取り上げたからには、そろそろ古琴も、と考え今回特集することにしました。なお、古琴は日本にも奈良時代に伝来して継承されており、また、2003年にはUNESCOの無形文化遺産に登録されています。
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