第49回 北京・上海二胡傑作選

 ?好!この新型コロナウイルス、国の緊急事態宣言を受けての自粛生活中は一時的に勢いが衰えたかに見えたが、何ともしぶといもんじゃ。経済活動再開後にはものの見事に感染が再拡大して、あっと言う間に第2波の状況になってしまったのう…。おかげで、手洗い、うがいや手指消毒、マスクの着用やソーシャル・ディスタンスを保つなど、感染防止策を講じながらの新生活様式の行動にもすっかり慣れ、皆の日常に溶け込みつつあると思うが、いかがかな?・・・お馴染みアルフー老師じゃよ。二胡と人との関わり方も変化して来ており、多くの音楽教室なども6月からは再開されたようじゃが、レッスン前の消毒、レッスン間の空気の入れ換え、会場によっては講師と生徒との間にビニールカーテンを設けるなどの対策が講じられており、二胡レッスンの形式も、これまでとは様変わりして来ておるのう〜。これまでに名器を拝見させてもらった奏者の方達もレッスンの在り方が変化して来ており、自粛期間中にオンラインレッスンを始めたら、その利便性の高さに驚かれたということで、現在では対面とオンラインが半々くらいになったという方や、時間を有効に使えるという利点から、録画したお手本動画をネット上にアップして、アンサー動画を返してもらうという録画レッスンに切り替えられた方など、リモートレッスンの割合が徐々に増えつつあるようなんじゃ。ウ〜ム、コロナ禍を契機として、世の中のさまざまな価値観が変革を迫られておる時なのかも知れんのう〜。
 さて、今回も引き続き感染拡大防止の観点から、奏者さんを訪問するのは控え、前号に続いてこれまでの総集編ということで、今までに訪問取材させてもらった名器の山の中から、爺の独断と偏見で、選りすぐりの二胡を改めて紹介させてもらうことにしたぞ!!
 前回は現代二胡の発祥地域である「蘇州」二胡傑作選として、3名の奏者さんがお持ちの3本の二胡を紹介させてもらったが、今回は“三大産地”として広がった「北京」二胡、「上海」二胡に焦点を当てて紹介させてもらうことにしよう。訪問取材した奏者さんがお持ちの楽器(複数本の場合はメイン楽器のみ)の割合としては、蘇州二胡の43%に続いて北京二胡が25%、上海二胡が18%という結果じゃったが、北京、上海の地域で、この爺の心に最も残った二胡について、1本ずつ案内させてもらうぞ。

(詳細は本誌をご覧ください)