第28回 梁嘉佳先生の血紫檀二胡

 ?好!ご存知アルフー老師じゃ。春節も過ぎ、わずかながらも春の訪れを感じるようになって来たこの頃じゃが、この冬はおかしな天候が続いたのう〜。暖かくなったかと思えば急に厳しい寒さに見舞われたりと…。花粉症真っ只中の爺はこれからがつらい季節なんじゃが(泣)、皆は風邪などひいておらんじゃろうか。さて、前回は愛知県名古屋市で優しく研究熱心な二胡・板胡奏者のもとを訪ねたが、今回は関西地域に名器を所有した二胡奏者がおるとの情報を仕入れたため、キン斗雲の舳先を西へ向けて、目的地へと爆走したぞ!中部地区を離れるのは久しぶりじゃ。今回降り立ったのは、古代大和国の中心地域じゃった奈良県の奈良盆地の中にある場所だったぞ。今は大阪や京都のベッドタウンともなっているこの街を拠点に演奏活動をしながら教室を開講し、名器を所有しておるのは、二胡演奏家で講師の梁嘉佳(りょう かか)さんということじゃった。お会いしてみると、とても柔らかく丁寧な印象の女性で、この爺、二胡の音色を聴く前に、早くも癒されてしまったぞぉ〜(泣)!!
 梁さんは中国江蘇省生まれで、親族の影響を受けて5歳から二胡を学び始めたということじゃった。鎮江市金山杯二胡独奏コンクール最優秀賞など中国の諸コンクールにおいて度々上位受賞の後、蘇州教育大学音楽学院へ入学。卒業後、蘇州文化音楽学校での二胡・ピアノ講師を経て、2008年に来日したということじゃ。NPO法人国際音楽協会中国民族音楽教室の二胡講師を務めるなど、阪神間各地においての講師活動経験が豊富で、近畿圏を中心に多くの演奏活動をしながら、2013年から奈良の二胡音楽教室「嘉佳二胡エンジョイ」を主宰し、自らも講師を務めるようになったということじゃったよ。そんな梁さんが現在、演奏活動やレッスンで使用しておるメイン楽器は、「萬菊根」氏製作の蘇州式血紫檀二胡ということじゃった。それでは早速、本人のコメントを交えて紹介させてもらうことにしよう。
(詳細は本誌をご覧ください)

萬菊根精製 蘇州式血紫檀二胡全体