第7回 玉木鶯洞先生の3種二胡 (前編)

 ニイハオ!お馴染みアルフー老師じゃ。前回の麗しい二胡講師がおった三河に滞在したのも束の間、爺の特殊な情報網を駆使したところ、今度は岐阜市に複数の名器を所有した二胡奏者がおられるというタレコミがあり、キン斗雲を北へ爆走させたぞ! 今回降り立った場所は、岐阜県の中南部に位置する、県庁所在地でもある岐阜市じゃ。戦国時代には、岐阜市のシンボル的存在でもある金華山の麓が、織田信長の城下町として栄えたそうで、この街を中心に演奏活動をしながら、いくつかの教室を開講し、複数の名器を所有しているのは、二胡講師で演奏家の玉木鶯洞氏ということじゃった。この爺を凌ぐほどのダンディさをまとったこの先生、なんとご自宅に地下スタジオを所有しており、とても紳士的にワシを迎え入れてくれたぞ! それにしても、いつでも気兼ねなく音を出せる環境があるとは、羨ましい限りじゃのう〜(泣)
 玉木氏は13歳よりギターに興味を覚え、バンド活動をきっかけに音楽の楽しさを知ったそうじゃが、二胡に出会ったのはそれから随分経ってからということじゃった。そんな玉木氏が演奏活動やレッスンにおいて使用しておる楽器は、それぞれに思い入れがあり、使い分けている「宋廣寧」氏製作の北京式黒檀二胡、「沈徳慶」氏製作の蘇州式老紫檀二胡、「高韶青(ジョージ・ガオ)」モデルの韶琴、の3機種ということじゃったよ。それでは早速、本人のコメントを交えて紹介させてもらうことにしよう。

宋廣寧精製 北京式黒檀二胡全体

蛇皮

竹筒

金属軸糸巻き

固定千斤

沈徳慶精製 老紫檀二胡全体

蛇皮

刻印

銀糸

移動千斤