二胡の楽曲と言えば、何といっても劉天華(1895〜1932)の遺した10曲を筆頭にあげなければ、と思います。そこで、このエッセーのネタも先ずは劉天華からスタート致しましょう。でも、「出来心の赴くまま」をモットーに掲げていますので、劉の二胡作品10曲を全てクリアしてから、ほかに目を向けるか、或は、毎回気ままにターゲットを漁るかは、その時の気分任せ。横道にそれるもよし、読者からのリクエストを受けるもよし。ひたすら「気まま」をモットーに参りましょう。
という訳で、二胡学習者のほとんどが習う「良宵」から。皆さんも楽譜をお手元に置いて、参照しつつお読み下さい。
なお、私が参照している楽譜は、上海海文音像出版社の「二胡名曲系列(1)劉天華十大名曲・外国名曲二首」(2005年5月第一刷版)です。
この楽譜は、数字譜に、陸華柏の作ったピアノ伴奏付き五線譜と模範演奏CD2枚(内1枚はピアノ伴奏のカラオケ)が一冊にまとめられた、なかなか使い勝手のいい楽譜です。現在日本でもネット書店等で入手可能ですが、ツッコミ所も無きにしも有らず。それについては随時触れていきましょう。
なお、ここでは左手の指使いや弓法については触れませんので、悪しからず。
楽譜を読む前に
始めの音を見てみましょう
俯瞰で分析
「起」第1小節から第15小節第1拍まで
「承」第15小節第1拍裏拍から第32小節まで
「転」第33小節から第58小節まで
「結」第591小節から最後まで
おわりに
続きは本誌をご覧下さい。