第38回 姜暁艶先生の紫檀二胡

 長雨やら季節外れの台風もあって寒々しい秋になったが、皆は体調を崩しておらんじゃろうか? ご存知アルフー老師じゃよ。次号から『二胡之友』は季刊化するが、これを機に気合いを入れ直し、全国にまだまだ埋もれておる演奏家達の名器を探し求め、これからも東奔西走して行くのじゃ!! さて、前回は京都で二胡文化の研究者でもある柔らかな印象の二胡奏者のもとを訪ねたが、今回は、平和都市広島に名器を所有する二胡奏者がおるとの情報を関係筋から仕入れたため、キン斗雲を再度西へ向け、目的地までひとっ飛びしたぞ〜! 降り立った場所は、かつて広島藩主の白旗を任された武士が住んでいたことが地名の由来となったという中区幟町じゃ。この街に教室を構え、名器を所有しておるのは、二胡演奏家で講師の姜暁艶(ジャン・シャオイェン)さん。二胡教室「二胡音楽院」の扉をくぐると、何とも美麗な佇まいの姜さんが出迎えてくれ、愛用の楽器について親切丁寧に説明してくれたぞぉ〜(泣)
 姜さんは中国遼寧省出身で、1997年に広島大学医学部の客員研究員として来日したんじゃが、元々、二胡を音楽療法で活かしたいという夢があり、2002年に二胡奏者としてデビュー。広島の平和コンサートや日本各地でのチャリティーコンサートなどを開催、ニューヨークやシアトル、ロサンゼルス、ハワイでの公演経験もあるそうな。活動拠点である広島市内に「二胡音楽院」を開講して講師活動も始め、これまでになんと延べ1,000人は指導して来たということじゃ。そんな姜さんが現在、演奏活動やレッスンでメインに使用しておる楽器は、「北京長安楽器 張鈞」氏製作の北京式アフリカ小葉紫檀二胡ということじゃった。それでは早速、本人のコメントを交えて紹介させてもらうことにしよう。
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